2019年12月20日

スプーン曲げ

 引っ越しなのである。もう新居の用意があって、手伝ってくれる人がたくさんいて、そのためのお金をたくさん持っているのに、まだ引っ越していない人たちが日本のどこかにはいるようなのだが、我が家は庶民なので全部自分たちでしなければならない。引っ越し費用も自分たちで払うので、引っ越し荷物は少なければ少ないほどよい。

 不必要な服や本、食器は金輪際買うまいと決心した(引っ越しのたびに決心している)。今後は生活必需品だけを購入し、あったら便利かも、という程度のものは買わずに済ます! 何か必要だと思ったら、まず家の中を見回し、私のほしい機能を持つものは家の中にはないと確認できたら購入することにする!

 スーツケースに入らないものは段ボール箱に入れた。25キログラムの箱が二つできた。荷物のほとんどは私のものだ。自分さえいなければ、夫はもっと身軽に暮らして、引っ越しでこんな苦労をすることはないのだろうと思うと、申し訳なくて涙が出そうになるけど出ない。

 物を減らさなければいけないということで、長くお世話になったが、今回お別れするものもあった。その中にスプーンがあった。どうせ捨ててしまうものなら、スプーン曲げの練習でもしようかな。

 YouTubeにある動画を見ながらやったら、できた。こんなに簡単だとは!

 「スプーンが曲がった!」と大騒ぎしながら夫に曲がったスプーンを見せると、夫は「それの何が面白いんだ?」と言いながら、別のスプーンを手に取り、ひょいと曲げた。

 小学生の頃、超能力番組でスプーン曲げをよく見た。スプーンを曲げるのは、外国のおじさんだったり、日本人の男の子だったりした。不思議だなあ、私にもできるかなあ? スプーン片手に念じてみたけど曲がらない。毎晩寝る前に、スプーンを手にして念じた。曲がらない。

 実は念力などは関係なくて、曲げれば曲がるものだったのである。何か超能力とか念力とか、不思議なものと結びつけて子供達を煽っていたテレビ番組はよくない! 小学生の頃、このことに気づいていればよかった。そうすれば、スプーン曲げにかけていた時間を他のことに使えたかもしれない。






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ラベル:日常 懐古
posted by ごー at 22:17| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
スプーン曲げって、やはり念力ではなくて物理的と言うか機械的と言うか
外からの力が加わって曲がるのでしょう?

お引越しなさるんです。ねわたしも引っ越しは8回になります
集団疎開(山梨)、縁故疎開(秋田)、戦争が終わって東京へ帰ってきて
知人の家へ間借り(東大久保)、西荻窪、結婚して練馬、関西へ来て八尾、
羽曳野、そして最終?の大和郡山市
ここには40年近く住んでますが、安住の地ではなくなりそうです
奥さんだったんですね 
Posted by yamato92 at 2019年12月26日 11:05
>yamato92さん
>
>スプーン曲げって、やはり念力ではなくて物理的と言うか機械的と言うか
>外からの力が加わって曲がるのでしょう?

てこの原理で、くいっと簡単に曲がりました!

>お引越しなさるんです。ねわたしも引っ越しは8回になります
>集団疎開(山梨)、縁故疎開(秋田)、戦争が終わって東京へ帰ってきて
>知人の家へ間借り(東大久保)、西荻窪、結婚して練馬、関西へ来て八尾、
>羽曳野、そして最終?の大和郡山市
>ここには40年近く住んでますが、安住の地ではなくなりそうです

疎開を経験されているんですね。私の父も集団疎開を経験していて、ひもじくてとても大変な思いをしたそうです。うちは子供のいない初老夫婦なので、荷物もたいした量ではないのですが、それでも引っ越しは大変でした……。
Posted by ごー at 2019年12月27日 05:26
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