やさしい心みにくい心の話
昭和43年5月10日 発行
昭和50年7月10日 33版
定価850円 89ページ
国際情報社
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収録されているのは
「ふしぎな すき」(オランダ民話)
「すいしゃと こびと」(イギリス民話)
「おばけの おばさん」(ノルウェー民話)
「びんぼうにんと おかねもち」(ドイツ民話)
「はありていと おぼうさん」(インド民話)
「したきり すすめ」(日本民話)
の6編です。
このうちの2つのお話について、思ったことを書き留めておきます。
「はありていと おぼうさん」
羽蟻亭とはなんだ?と思ったら、「ハーリティ」を子供が発音しやすいように変えたのだそうです。そして「ハーリティ」とは鬼子母神のことなのだそうです。
この人には実子が千人(!)いるのですが、
はありていには、たいへん おそろしい くせが ありました。
それは、よその いえの こどもを ぬすんで、たべると いう くせでした。
うーむ、それは「くせ」なんて言葉では片付けられない「大罪」なのでは?
それで、坊さん(釈迦)が弟子に頼んで、はありていの子供を一人誘拐してきます。
子供が行方不明なのを知ったはありていは嘆き悲しみ、その時になって初めて、子を失う悲しみを知るのです。
子供千人産むという経験豊富な人なのに、よその親の悲しみには思いが至らないものなのか……。まあ、日本でも、自分に実子がいるのによその子供を殺すような人はいますからね。
その後、はありていは改心(回心?)し、誰にでも親切で面倒見のよいおばさんになり、みんなから慕われるようになったのだそうです。回心したって、食べられた子供は帰ってこないんですけど、それでいいのか? 私だったら、自分の命で償っていただきたいと思ってしまうかも……。
切り絵の挿絵が印象的でした。滝平二郎作。『モチモチの木』の挿絵の人でした。
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「したきり すずめ」
子供の時には特に何も思わなかったのですが、年取ってからこのお話を読んでみると、「おじいさん、どうしてそんな人と一緒にいるの?」と思わずにはいられませんでした。意地悪で欲深いおばあさんのようだけれど、実はいい面もあるのかな? そうでなければ優しいおじいさんが同居できるわけがない。おじいさんが優しすぎて、おばあさんの意地悪に対してずっと寛容でいられるのか? あるいはおじいさんに対しては優しいおばあさんなのか?
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