2026年01月15日

読書記録 大塚篤子 作 はた よしこ 画『海辺の家の秘密』

現代の創作児童文学 51
1989年11月20日 第一刷発行
岩崎書店 221ページ 定価1300円(本体1262円)






中学二年生のたまきの一家は京都に住んでいますが、小手舞(北陸の地名らしい)にある、今は空き家になっている親族の家の管理をしています。ある日、たまきはこの家の一室の壁に「シ」「オ」「ウ」の三文字がたくさん刻みつけられていることに気づきます。その三文字の謎を解いていくというお話。

大きくて立派な古い家、家の中にある謎、それを解いていくと戦争の悲劇に行き当たる。この点で、先日読んだ『ふたりのイーダ』が思い出されました(過去記事「読書記録 松谷みよ子、絵 司 修『ふたりのイーダ』」https://koukaitohansei.seesaa.net/article/519626016.html)。そして少しばかり『アンネの日記』のことも。

『ふたりのイーダ』よりも現実的な内容ではある。しかしああいう経験をしても、後に結婚して孫までいるのかと思うと、ちょっと複雑な気持ちになってしまいます。一生独身を貫く人の方がかっこいいと思ってしまうのです、私は……。戦後すぐの頃だったら、まわりの人たちが世話したのかもしれないけど。

そして、自分の意地悪な言葉が妹を死なせる原因となったのだとしたら、これは私だったら墓場まで持っていくかなあ。いや、誰かに知ってもらうことによって、心の重荷を下ろしたということなのかなあ。

主人公のたまきもたまきの家族も友人たちも、さらに明石の高校生も、みんな東京風の話し方なので、これはちょっと興がそがれるというか、なんというか……。あるいは関西でも若い人たちは東京風に話すのでしょうか。

132ページ

人の持っている秘密や悩みや怒りも、宇宙の時間を思うと、不確かな、とってもたよりないもののように思えてくる。


↑これは私も時々思うことで、私の場合は現実逃避するためにそう思おうとしているだけなのかもしれないけど、しかしそう思ったところで、気持ちは一瞬楽にはなるけれど、何も解決されないまま苦しみだけは戻ってきてしまいます。

戦争なんてまったくいいことないと、あらためて思いました。

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posted by ごー at 21:00| Comment(0) | 読書記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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