食卓の魔術師
佐々木倫子
1984年12月25日 第1刷発行
1986年1月15日 第5刷発行
白泉社
186ページ 定価360円
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今から40年前、朝日新聞の書評欄で、この『食卓の魔術師』が紹介されていたのです。漫画が紹介されているのが珍しかったし、主人公の名前が私の弟の名前と似ていたので興味を持ち、本屋へ買いに行きました。
これがとても面白くて、それ以降、佐々木倫子さんの漫画は『動物のお医者さん』までは全部買いました。『動物のお医者さん』は単行本になるのが待ちきれず、『花とゆめ』を買って読んで、単行本になってからまた買って読むという具合でした。
この本に掲載されているのは「ちょっとだけハードボイルド」「コレクター」「食卓の魔術師」「エプロン・コンプレックス」「プラネタリウム通信」「佐々木倫子の趣味の講座 乗馬」です。最初の三つが黒田勝久を主人公にした「忘却シリーズ」。「エプロン・コンプレックス」は著者のデビュー作で、料理上手な男子大学生の苦悩を描いたもの。「プラネタリウム通信」は衣服製造販売会社に勤める女性が主人公です。
「忘却シリーズ」の主人公である黒田勝久は高校生で、三人兄弟の末っ子。勝久には人の顔を覚えられないという特徴があり、そのためにさまざまな面倒ごとが起こるのでした。私も人の顔を覚えられない、というより正確に言うと、眼鏡をかけていても自分の目に見えているものに自信が持てないので、勝久の気持ちはちょっとわかります。勝久の高校には戸川滋比古という生徒がいて、この人は過去に傷ついた経験から(傷つけたのは勝久だが、勝久本人はこのことに気づいていなかった)人間嫌いになってしまったのですが、私はこの人の気持ちもよくわかる。
しかし、何度読んでも面白い。
佐々木倫子の漫画は登場人物が着ている服もすてきで、私も将来はこんな服を着るのだ!と思ってましたが、私は美的センスもお金もないので、おしゃれな服とは縁のない人生でした。とほほ。
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